2023/05/14

最近、『反恋愛映画論』という本を読んだ影響で、映画『花束みたいな恋をした』を見て、それが面白いのでポッドキャストで花束を語っている番組を探って、『文化系トークラジオLIFE』という番組の花束会を聴いて、そこに太田明日香さんという人がコメントを寄せていて、そのコメントは覚えてないけど、出演者の方が太田明日香さんの本を紹介していて、面白そうだなと思いそれで読んでみようと思って、『愛と家事』という本を読んだ。

母親や元夫との関係から、家族の在り方を問うエッセイで、愛情を前提としたというか言い訳にした関係性やシステムへの違和感が語られていた。婚姻制度が愛情を前提として設計されていると言及する箇所があったような気がするけど、読み返せばいいんだろうけどうろ覚えですいませんなんですが、そこを読んでハッとした。まあ、あらゆるものが何かの価値観に基づいているとは思うけど、そこ見てなかったなあと思った。

表面的には多様性って語るけど、結局多くの人は自分が理解できる形で人を理解したいから、それで安心したいから結局自分の分かる、それはつまりめんどくさくない結論を取ろうとする。

日常で、ある価値観を押し付けるような言動の人を見ると、すごいイラっとくることがあって、それは多分自分の価値観が危機に晒される感じがするからだと思っているんだけど。理解し合えないことに不寛容な人が嫌いと思ったり、理解できないことが付き合えない理由とか、許さない理由になるのかなって考えてしまうけど、まあ自分もそうか。

一応、人の生活を支援するような仕事をしているんだけど、そういう仕事をすればするほど、それをめちゃくちゃ感じる。家族は助け合うとか、人は生活上の安定が必要とか、まあ一面的にはそうなんだけど、それは一面的なことであって。

仕事上は正直クライアントの思考より、こっちの人間関係や職務の平穏の方が大事なので、こっちの思考を押し付けて物事を解決してる。それやらなきゃ福祉関係の仕事とかはめちゃくちゃになっちゃうだろうなとも思う。

自分も多様性に理解ある人だって思いたいけど、全くそうではないと思う。内面掘り返せば、偏見、差別心にあふれてる。それが出ないようにしてるけど、ふとした時にそれが漏れるのは怖い。

何が怖いって自分がドス黒い人間だってことではなく、人にそう思われるのが怖いんだろうけど。

何が言いたかったのかわからないけど、自分も矛盾をはらんでいるというか、でもそんなん語るほど人間関係が豊富なわけでなく、基本人が怖いから、人付き合いは苦手なので、閉じています。心を閉じています。だからこんなことを書いています。